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現代の社会でスポーツの重要性を否定することは、道理をわきまえた人であるならできない。今年6月から7月にかけて、FIFAのフットボールワールドカップがブラジルで行われる。2010年のワールドカップは、世界中にTV放映され、世界人口の46.4%が少なくとも試合の一部を観戦した。
スポーツ・ミニストリーは、大別して、「スポーツに対するミニストリー」と「スポーツを通じてのミニストリー」に分けられる。
「スポーツに対するミニストリー」は、イエスの名によってスポーツに仕えることを意味し、スポーツ・チャプレンは、この良い例である。これによって、エリートのスポーツ人に、クリスチャンらしくスポーツをし、また教会に彼らを導くようになると、競争はやみ、日曜礼拝に出席するようになる。
「スポーツを通じてのミニストリー」は、スポーツを福音主義の機会と捉えており、これには、福音的な目的をもってスポーツ行事を行ったり、福音的メッセージを持ったクリスチャン・アスリートのあかしを用いたチラシやビデオのような資料を配付したりすることが含まれる。
近年、クリスチャンは、自国や出身都市で行われる大きなイベントを、奉仕やあかしの機会の可能性として捉えている。この種のミニストリーは、1990年代に始まり、近年、特にオリンピックやフットボールのワールドカップで大きな成長を遂げている。
2012年のロンドン オリンピックでのチャプレン プログラムは、オリンピック大会で行われた中で最も総合的なもので、しもべの心を持ったクリスチャンが、オリンピック組織委員会と協力して、大会をより価値あるものとしている。これは、大きなスポーツの組織委員会のしもべの心を持った態度が、しばしばどのように評価されているかを表し、クリスチャン社会とスポーツの管理責任者間に橋をかけることができるのである。
クリスチャンがスポーツ界に入るスポーツ・ミニストリーを、キリスト顕現の模範にしようとするのは、第一コリント9:19~23で、パウロが強調している点を反影しているが、 時間的にも、またどれだけ関わろうとするか、という点で相当の決意表明がいる。これは、ひとつのプログラム/行事/”私達のもとに来なさい” というアプローチを、時として強調することができる他の福音主義の分野にとって、ひとつの教訓である。
福音主義のキリスト顕現的アプローチを支持すること、教会にいるアスリートに、スポーツを通じた友人や地域のスポーツクラブに、教会の福音伝道者となってくれるようにするのは、教会が地域のスポーツ コミュニテイと働く効果的な戦略となりうる。
他の福音主義の領域に応用できるもう一つの教訓は、スポーツによるミニストリーで奉仕することを強調することは、多くの障壁を取り除き、他の福音主義の機会に門戸を開くことができるということである。このようなアプローチは、短期間に成果は上がらないかもしれないが、長期的には良い成果を生み(例えばスポーツ・チャプレンを通じて)、福音の影響力増大につながる可能性がある。
教会は、またスポーツを通じて、例えばボランテイア、コーチ、牧会ケアあるいは地域のスポーツクラブ、学校、大学に、会合の場所を提供することを通して、コミュニテイに仕えるべきである。また、この時点までに生まれた障がい者スポーツを大切にし、優先するよう意識的に決定するとよい。