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ソウル声明 紹介文

ローザンヌ運動 22 9月 2024

「ソウル声明」は「大宣教命令の現状報告」とともに、第4回ローザンヌ会議の期間中、世界教会に情報とインスピレーションを提供するツールとなるよう開始時に公表される。

「ソウル声明」は孤立した文書ではない

「ソウル声明」は孤立した文書ではない。それは、「ローザンヌ誓約」、「マニラ宣言」、「ケープタウン決意表明」というすばらしい土台の上に形づくられているゆえに重要である。これらの文書は聖書的な確信と価値観の現代的考察として存在する。「ソウル声明」は、今日の世界宣教を強め際立たせるために、神学作業部会が取り組む必要性を認めた現代のギャップについて取り扱っている。神学作業部会は2019年から、当初マイケル・オー氏およびデビッド・ベネット氏の監督の下で組織を拡充させた。神学作業部会のメンバーの最も重要な基準は、福音派と認知されていること、推薦されていること、国際的視野を持つこと、キリスト教の伝統を代表することである。そのメンバーはラテンアメリカ、スカンジナビア、中東、アフリカ、英国、北米、オーストラリア/ニュージーランド、東南アジア、南アジア、東アジアの各地域出身の男女である。イボール・プーバラン博士およびビクター・ナカ博士の卓越した指導の下、神学作業部会は忠実に、また説得力あるかたちで、次世代の世界宣教に影響を与えるこの高らかな呼びかけを、ローザンヌ運動および世界教会に提示した。ローザンヌ運動理事会はその誠実な仕事ぶりを心から称賛する。

第4回ローザンヌ会議

ソウル声明

韓国インチョンで開催された第4回ローザンヌ世界宣教会議は、世界宣教に献身する、卓越した運動が誕生してから50周年を記念する。1974年の第1回ローザンヌ世界伝道会議は、150余りの諸国から2,700名の教会リーダーを一堂に集め、全教会が全世界に福音の全体を届けなければならないという、参加者が共有する確信を確認した。

第4回ローザンヌ会議は、「ローザンヌ4の旅路」という複数年にわたるプロセスの中の重要な節目であり、会合である。この旅路はまず、数十回のリスニングコール(聴取会)で始まった。参加者は全世界のリーダーであり、フォーカス・グループによる聴取会や長時間インタビューも行われた。その目的は、あらゆる国民を弟子とし、イエスが命じたすべてのことに従うよう教えなさいという、イエスの大宣教命令達成に向けて、現在のギャップ、機会、イノベーション、突破口、さらなるリサーチや協力行動の機会を見出すことであった。「大宣教命令の現状報告」は、地域ごとの応答を記しつつ、このリスニング調査から明らかになった40項目の主要な要因および動向に焦点を当てた。これらは、新たな10年を迎えるにあたり、さらには2050年を見据えて、この世界と世界教会を形づくるものである。「大宣教命令の現状報告」は、さらに大規模な戦略的協力行動を必要とする領域に焦点を当てた。

神学作業部会は、リスニング調査を行う中で、特に聖書的・神学的「ギャップ」に注目した。それらは、ローザンヌ運動の過去の主要文書が十分に取り扱ってこなかった領域である。さらなる聖書的・神学的考察を加えるために、それらのギャップの中から7つのテーマが選ばれた。「ソウル声明」の必要性について考えるための道筋は、「福音」の意味、およびその告知と擁護についての神学作業部会による話し合いの中から現れた。これにより、世界教会の中に明白に存在する重要な神学的ギャップについて、複数の問いが生まれた。そうしたギャップは、「福音」を世界に伝え示すという教会の使命を損なう方向に作用する。ギャップのリストを作成した後、神学作業部会は、任命されたリーダーの下にある別々のチームが、4つのギャップについて取り組むよう割り当てた。最終的に部会は7つのギャップを取り上げることになり、あとから追加された3つのテーマについては、各チームの執筆者が共同作業した。執筆陣は、自分たちの様々な文化的・教派的背景の多様性の中にあって、国際的視野を維持するよう努めた。細部に注意を払い、一言一句を精査するさまは、実に見事であった。彼らは新たな見解を互いに快く受け入れ、聖書的に戦略的な文書を生み出そうと努めた。

「ソウル声明」は「大宣教命令の現状報告」と併用されることを意図している。それにより、第4回ローザンヌ会議の参加者は、神学と戦略の諸点について、情報を得ることができる。

「ソウル声明」は基本文書にとって代わるのではなく、それらを補完する文書なので、包括的であろうとはせず、基本文書ですでに扱われているテーマを重ねて扱うこともしない。「ソウル声明」は「大宣教命令の現状報告」と併用されることを意図している。それにより、第4回ローザンヌ会議の参加者は、取り組みを必要としている神学と戦略の諸点について、情報を得ることができる。それらの諸点は、「教会はともにキリストを伝え示そう」という会議のテーマに関連性を持つ。ローザンヌ4の旅路から生まれたこの2つの文書は、会議の期間中もその後も、聖書的考察と協力行動を促すようデザインされている。

ローザンヌ運動のすべての文書は、キリストを主として従う人々の間の生きた継続的な会話の一部分である。その人々は、神のことばの権威を喜んで受け入れ、全ての人に福音を、全ての民族と場所に弟子を育てる教会を、全ての教会と分野にキリストに似たリーダーを、全ての社会領域に御国のインパクトをという共通のビジョンを共有する。いずれのローザンヌ文書も、キリスト教神学、戦略、宣教のすべてに関する声明として最終的あるいは包括的なものとして提示されるのではない。ローザンヌのウェブサイトには、多数のトピックに関する膨大なリソースのコレクションが含まれており、その執筆者はローザンヌ運動に関わる個人だけでなく、国際的チームの場合もある。注目に値するトピックでありながら、ローザンヌのリソース全体の中でまだ十分取り扱われていないものもある。これらのギャップも聖書的理解をもって、あるいは戦略的協力行動において取り組みが可能になるように、私たちはローザンヌ運動に関わるリーダーに追加のコンテンツの寄稿、または新たな集会の提案をするよう招く。

今回の会議の参加者、そしてその他のクリスチャンリーダーには、「ソウル声明」全体を自身で思い巡らしつつ読む時間を取っていただきたい。「ソウル声明」は会議期間中に参加者に配布されるので、取り扱われている様々な事柄について、友人、テーブルグループ、同じ国からの参加者とちょっとした機会に話し合うよう勧める。あわせて、故国で他の人々にも読み、話し合うよう勧めることによって、「ソウル声明」のインパクトを継続させていただきたい。

「ソウル声明」で扱われている7つのテーマは、神学や宣教における混乱に満ちた世界において、明確な視点をもたらすはずである。

この文書は大きなトピックごとにまとめられているが、「声明」全体の各段落には通し番号が付けられている。これによって、読者は関連するセクションや文言に容易に言及することができる。「ソウル声明」で扱われている7つのテーマは、神学や宣教における混乱に満ちた世界において、3つの明確な視点をもたらすはずである。すなわち、第1に、クリスチャンの確信は聖書と2000年間にわたるキリスト教の伝統に根ざすこと、第2に、「福音」の中心的要素は何かを私たちは自信を持って知ることができ、また何が周辺的で何が偽りかを見分けることができること、第3に、世界教会であることの二大責務として、信仰を告知(伝道)し、信仰を擁護(弟子育成と牧会)することに、私たちは等しく献身することである。

Author's Bio

ローザンヌ運動

ローザンヌ運動は、世界宣教を加速させることを目指す世界的ムーブメントで
ある。1974年にスイス・ローザンヌで開催された「ローザンヌ世界伝道会議」
から生まれたこの運動は、世界中のクリスチャンリーダーを結びつけ、世界宣
教における最も重要な諸課題に協力して取り組むために存在する。ローザンヌ
運動は、「全ての人に福音を」「全ての民族と場所に弟子を育てる教会を」「
全ての教会と分野にキリストに似たリーダーを」「全ての社会領域に御国のイ
ンパクトを」という四重のビジョンを中心に築かれている。世界のほぼすべて
の国と地域に広がるリーダー、イベント、ネットワークを通して、ローザンヌ
運動は協働と革新の触媒として仕え、世界教会が神の世界宣教に取り組むため
に、励まし整えることを目指す。